アメリカ滞在10年間のサバイバル日記

アメリカと英語に魅せられた女性の滞在10年間のサバイバル日記

アメリカでの就職で優位に立ちたいーなかなか聞けない現地で失敗しないための方法とは?

アメリカでの就職に胸をふくらませる女性

 

世界中の人達が憧れを持つ大国アメリカ。一般的に、そのアメリカでの就職は簡単ではありません。

 

本日は、私自身の当時の反省を含め、アメリカで有利な(大学での)専攻と、卒業後の厳しい就活の心構え、気持ちの持ち方などについてお話したいと思います。

 

 

2022.01.18更新

 

アメリカでの就職に有利な専攻は?

 

まずは、アメリカで学士(4年制大学卒)または修士(大学院卒)が申請する、専門職用のビザ、H-1Bについてです。

 

私もOPT(オプショナルプラクティカルトレーニング)後に申請をしてもらったビザなのですが、現在は抽選制となっているということで、ビザ取得のハードルが更に高くなり、調べたところ、ビザスポンサーが前提の求人が極めて少なくなっているようですね。

 

一方で、先日お話したSTEM系と言われる理系の学位をとった人ですと、特例で、大学や大学院を卒業後に、最長3年間ビザ(H-1B)のスポンサーなしで働くことができるので、企業側にもメリットがあり、募集も増えているようです。

 

理系のスキルや技術って、うまく身につければ、一生の“手に職”となりうるので、“強み”となりますね。これからの専攻は、このSTEM系から選ぶと圧倒的に有利となりそうです。

 

また、H-1Bの抽選も、大学院卒の人であれば、2回抽選を受けることができ、それだけビザを獲得できる確率も高くなるので、4年制大学卒より、圧倒的に有利。

 

なので、大学院を卒業するという選択肢も、考慮したほうが良いというのは、先日の記事でもお話しましたね。

 

ところでお話の途中ですが、一息ついて、ここで是非大事なお話を・・・。

 

まず、アメリカ留学を優位に運ぶためのリサーチは、最初に私も利用した留学ジャーナルの下記2022-2023版のご一読がおすすめです。

 

また、お金に関する情報は、間違いなく、是非こちらをお手元に置いておかれるとよいです。

 

次に、こちらの書籍はSTEAMという、STEM+アートの重要性を説いた本です。

 

前述しました今、注目されているSTEM教育の概念と、これからの時代の生き残り方が書かれていて、アメリカでの就職や永住権取得に有利STEM留学の重要性が分かり、背中をひと押ししてくれる一冊です。

 

是非、今、是非読んでおきたい書籍です。

 

 

あわせてよみたい↓

surviving-usa.com

 

アメリカで仕上げるという考え方

 

また、アメリカで大学や大学院を卒業してから就職をする場合、アメリカで移民として仕事を勝ち取っていくには、英語が普通に話せるアメリカ市民(もと、日本人を含む)や、海外からしのぎを削って移民してきた人達と競っていかなければなりません。

 

なので、もし、就職を考えるのであれば、まったく過去の経歴と異なる分野に“キャリアチェンジ”するのではなく、どちらかというと、“自分が得意”で“実績のある”分野の延長線で専攻を選び、その後、就職するのが、勝率が高くなるかと思います。

 

詳しくいうと、例えばですが、統計学を日本で身につけ、マーケティングリサーチなどをしていた人が、アメリカの大学や大学院で、データサイエンティスト系の専攻をして、アメリカで仕上げるというような戦い方ですね。

 

また、日本でソフトウェアのプログラマーだった人が、今度はインターネット関係のプログラマーで仕上げるとか・・・。IT関係は需要が高いです。

 

経理などの事務系が得意な人で、実績がある人なら、アメリカでアカウンティング(会計学)を専攻して仕上げるとか・・・。経理関係は不況にも強く、需要は常にあります。

 

他にも、日本で営業成績がピカ一だとか・・・。できる営業の人達は、アメリカでもその需要は健在です。

 

そういった、圧倒的な実績が可視化でき、その後もそれを生かした形で働ける職に就いたほうが、強いと思います。

 

人を育てるという概念はほとんどないという覚悟で

 

実際に、アメリカでは一般的に“人を育てる”という概念を持たない職場が多いので、移民は特に、何か圧倒的に強い武器(スキルや技術)を持って臨まないと厳しいです。

 

私の例でいうと、アメリカではビジネス専攻だったのですが、就職活動の中で一番評価してくれたのは、ある中西部にあった商社(大手商社系列)。H-1Bのビザをスポンサーしてくれるとのことでした。

 

日本での前職(電機メーカーに4~5年勤務)で培った日米間のビジネス・コミュニケーション能力を認めてくれての事でしたが、自分としては、そのポジションは、過去の職と似通ったものに見え、少々物足りなさを感じてしまったものです。

 

でも、自分がしたいと思う事よりも、そのときに与えてもらった仕事の方が、“その時点では”、やはりピッタリという事が多いかもと、気づきとしてはありますね。

 

(残念ながら、こちらは住み慣れたカリフォルニアから遠く離れた勤務地であったため、就職することはありませんでした。)

 

ビザのスポンサーは大手の方がよりよい

 

また、やはり、労働ビザの面からいうと、私自身や周囲の人達の経験からいって、できれば早め早めに就活を終わらせて、大手で安定したところに落ち着く方が安心です。

 

アメリカでは、小さい会社は景気の影響をもろに受けやすいですし、移民局の選考でビザも降りにくいです。また、移民はレイオフなどがあったりすると、ビザの問題が早速、出てきてしまいます。

 

移民の就職は景気に強く影響される

 

アメリカでの不況のイメージ

 

繰り返しとなりますが、アメリカでは移民の就職は、景気にひどく影響されます

 

アメリカは2000年代で見ると、2001年のITバブルの崩壊、2008年のリーマンショック、今回の2020年頃からのコロナ禍と、3回大きな労働市場での危機を経てきています。

 

実は私が卒業する時期も、酷い不況の時期と重なってしまいました。

 

移民には移民の戦い方

 

恐ろしいのが、アメリカでは不況になってしまうと、企業でレイオフなどが派手に繰り広げられるので、人口が多く、人気のある都市からも人口の大移動が始まったりします。

 

より景気の良い場所に、仕事を求めて引っ越しをする人が多くなるからです。

 

そんな状態のときには、アメリカの大学を卒業した人達、しかもビザの申請を必要とする外国人に、仕事が回って来るはずもなく・・・。

 

今思い出しても、“ぞ~っ”としてしまいますが、最近でも映画産業が盛んなロサンゼルスでは、コロナの影響で市民の仕事が少なくなり、似たような状態だったということを聞いていて、ショックを感じざるを得ません。

 

こんなときには、移民としての私達は、自分の力が及ばないところでジタバタしても、ただ、無闇に“もがく”だけ・・・。

 

対策として、万が一、そのような状況に陥った場合は、アメリカでも景気が比較的良い地域にさっさと引っ越すか、それが難しければ早々に日本に戻り、その後再チャレンジした方が勝率が良いかと思います。

 

移民には、移民の戦い方があると思います。

 

アメリカで新卒の場合は仕事選びは柔軟に!

 

柔軟にアメリカで仕事をする日本人女性 イメージ

 

次に、個人的に、ちょっと反省点としてここに残しておきたいのが、私は社会人留学だったので、アメリカの大学での卒業間近に、過去の経験を活かす代わりに、ちょっと新しいものを求め過ぎたというのがあります。

 

その頃、アメリカのビジネス専攻で大学を卒業した人が面接を受けられる仕事というのが、あまり“ぱっとした”職では無いように見えたんですね(私の当時の未熟さゆえの意見です。笑)。

 

卒業間近に、大学での就職フェアーもあったのですが、募集しているポジションの職務内容を見ると、やはり新卒を対象にしたものばかりで、あまり魅力的にみえず・・・。

 

他にも、大学に来た求人の中には、有名な非営利団体の仕事の募集(H-1Bのスポンサーをしてくれるということだった)もあって、それはリサーチ業務的なものだったんですが、それもその時は魅力的に見えず、また、応募することもせず、今考えると本当にもったいない事をしていました。

 

アメリカでは小さく始める謙虚さも大切

 

後々、引っ越した先のロサンゼルスの日本人コミュニティーで、ある企業のお偉いさんにお会いしたときのこと。「新卒は、一番下から始めるからね~。僕も窓口業務から始めたよ。」とアドバイスをいただいた事がありました。

 

アメリカの大学では、例えばですが、財務分析のような専門的な部分を学ぶので、ビジネス専攻は、その新卒の業務とのギャップにちょっと躊躇してしまうんですよね。

 

ですが、通常、新卒は、(社会人留学をした人でも、)仕事は小さく始めて、そこから広げていくという柔軟さを持つことも必要だということだと思います。

 

特に“移民”は、アメリカでは一番下の階層にいるという、謙虚な意識を保つことも大切ですね。

 

アメリカでは就職の年齢は関係ない?

 

そういうふうに厳しいアメリカでの就職ではありますが、それでもそこでメリットとなると私が思うのが、アメリカで年齢は、ほぼ就職には関係ない”ということ。

 

仮に、新卒の仕事で一から頑張ったとしても、アメリカでは年齢は関係なく見てくれますし、第一、年齢を履歴書に書くことはないですし、面接で年齢を尋ねるのも禁止されています。

 

実際に、私の大学でのクラスメイトで40歳位で大学に通って、その後就職する予定と言っていた、外国からの移民の女性等もいましたし、 “この年齢でこの業務から?”などと、気にする必要もないですので、それはアメリカの良いところです。

 

あわせてよみたい↓

surviving-usa.com

 

また、日本人はアメリカではかなり若く見えますので、その分、今後を期待してもらったり、色々指導して貰えたりとメリットもあるのではと思います。

 

キャリアフォーラム

 

長くなりましたが、最後に、当時、すでに私は余力がなく、出席できなかった有名なフェアーがありますので、忘れずにご紹介しておきたいと思います。

 

グローバルな有名企業が参加する、ボストンキャリアフォーラムは有名です。

 

  • ボストン キャリアフォーラム

https://careerforum.net/ja/

 

ボストン(東海岸)なので、西海岸にいる人には少々遠くなるかもしれませんが、こういった企業が一斉に集まるフェアーは、できれば出席しておいた方が良かったかな、と思います。

 

万が一、アメリカで仕事が見つからなくても、他の国でオファーが貰えるかもしれないし、日本に戻ったときに、アメリカでの経歴を評価してくれる会社に会えそうです。

 

では、長くなりましたが、私のアメリカでの反省をこめて、色々ご紹介してみました。

 

将来のアメリカでの就活に、少しでも生かしていただければ幸いです。